副業・兼業制度の導入について

副業・兼業について

■はじめに
副業・兼業が促進され始めた背景としては、人生 100 年時代の中、「一つの会社で定年まで勤めあげる(就社)」以外の働き方や生き方を希望する者が増えていることがあります。これを受けて、政府は 2017 年3月の「働き方改革実行計画」において、「労働者の健康確保に留意しつつ、原則副業・兼業を認める方向で普及促進を図る」ことを閣議決定しました。

■副業・兼業の定義
副業・兼業については、様々な定義が存在します。
総務省は「副業」を『主な仕事以外に就いている仕事』とし、中小企業庁は『一般的に、収入を得るために携わる本業以外の仕事』と定義しています。厚生労働省では「副業・兼業の促進に関するガイドライン」に定義は明記されていないが、記述内容から、労働契約の先後の順(先:本業、後:副業・兼業)と整理していることが読みとれます。

■副業・兼業の「モデル就業規則」による規定化
平成30年1月、厚生労働省はモデル就業規則を改定し、労働者の遵守事項の「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という規定を削除し、副業・兼業について規定を新設しました。さらに、令和2年9月の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改定に伴い、副業・兼業についての記述を改訂しました。(第14章第68条)

第14章 副業・兼業
(副業・兼業)
第68条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 会社は、労働者からの前項の業務に従事する旨の届出に基づき、当該労働者が当該業務に従事することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、これを禁止又は制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合 
引用:厚生労働省「 モデル就業規則 」令和3年4月版

※改訂に伴い、労働者からの副業申出に伴う会社の許可制から届出制に変更され要件緩和の方向性となっております。
但しモデル就業規則68条2項においては、副業・兼業を会社側が禁止又は制限できる場合を例外的に列挙しております。

副業・兼業の現状

令和4年5月20日 第7回新しい資本主義実現会議
資料16 後藤厚生労働大臣提出資料 引用

正社員の副業を容認する企業は増加している一方、全面禁止としている企業も多く存在。

副業・兼業の導入について

■副業・兼業制度の導入について
現在、副業・兼業について全面禁止をしているが将来的に条件付き容認又は全面容認を検討されている場合は、就業規則の変更や会社届出様式の整備、労働者への周知などが必要となります。また、企業側に対し副業・兼業に関する情報の公表を外部に対しするよう推奨されております。
情報の公表については、
①副業・兼業を許容しているか否か、
②また条件付許容の場合はその条件について、自社のホームページ等において公表することが推奨されております。

■厚生労働省 副業・兼業に関する各種様式例
・副業・兼業に関する届出様式例
企業が、労働者が行う副業・兼業の内容を申告に基づき確認するにあたって参考としていただける様式例です。

その他の様式については厚生労働省の「ホームページ」にて様式がございます。

まとめ

副業・兼業については、今後も容認する企業が増加することが予想されます。そのため会社側では、労働時間の管理や健康管理、その他手続き面の整備などで対応が必要となります。適切な管理を行えていない場合は思わぬトラブルとなることも考えられますので注意が必要です。
まずは事前に自社の状況を把握したうえで、制度導入についての検討をしてみましょう。

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